done is better than perfect

自分が学んだことや、作成したプログラムの記事を書きます。

「フラッシュボーイズ」を読んだ

「フラッシュボーイズ・10億分の1秒の男たち」(マイケル・ルイス著)を読んだ。前評判通りとても興味深い内容が多く楽しめました(若干訳が読みづらい箇所がありましたが)。

HFT(High Frequency Trade)のことを扱った本で、一般の投資家は意識することもないような取引所の物理的距離によって生じる数マイクロ秒の差を活かしたフロントランニングについて 詳細に書かれています。

数マイクロ秒の利を得るために、限りなく直線となるように引いたファイバーの利用権が高値で取引されたり、株式取引所のシステムサーバーにより近く自社のサーバーを置くために大金を積んだりと、もはや喜劇的だとすら思えました。

かつて証券会社の人に「証券会社が存在する意義とは?」と聞いた際には、「市場に流動性をもたらすため」みたいな話をされていたような気がしますが、上記のことも流動性と言えるんですかね。

また、本の中にはゴールドマン・サックスに勤めていた天才プログラマーSergey Aleynikovの話も出てきました。Sergey Aleynikovは、GSの古いシステムを継ぎ接ぎするように改修する仕事をしていたといった話が書いてあり、身につまされる様な感じを覚えましたね・・・

また、GSのサーバーにあるものはたとえOSSでもGSのものであるとGSは考えているといった話は面白かったです。OSSという考えがとても普及してきたと感じる今日このごろですし、件のGSですらGitHubにアカウントを持っている時代ですが、そんな時代もあったんですね。日本の企業でも結構ありそうな話だと思いました。

GSに行った先輩の話では、今のGSはJVMの実装にすら意見をいうほどにコンピュータに対して真剣に考えているそうです。日本企業もそれくらいになってほしい・・・

ともかく、「フラッシュボーイズ」は株取引とコンピュータに興味が有るような人にはとても楽しめる本でした。